[第2期]

ナンセンス系ファンクロック・バンドとして生まれ変わった「健康」は、

キーボードに「音感 」所属の新メンバー阪上登(故人)も加えた6人で、毎月、渋谷南口国道246沿いの

「Amusement Club」(現AMUSEMENT )にレギュラー・バンドとして出演。

その他、怪しげな女性音楽プロデューサーから回される、後楽園遊園地プールだの

日比谷シティー だの新宿東口前ステージだのといった、わけの分らない会場で催されるライブに、

それこそわけもわからぬままに出演していたが、

特に「健康」を初めて見る「一見(いちげん)さん」からの受けは絶大であった。

 
大学4年の秋には、早稲田祭の後夜祭野外コンサートで、あのデーモン小暮閣下率いる

「聖飢魔II」の後に出演、見事に「聖飢魔II」やトリのバンド(デビューしたらしいが名前を

覚える前にいなくなってしまった。)を食って見せ、バンドとしてのピークを迎える。



しかし、色物系バンドのサガであろうか、「Amusement Club」で同じファンの前で演奏しても、

ネタばれしているためいまひとつ盛り上がらない。そこで無理して毎月のライブにオリジナルの

新曲を用意する。しかし、その曲を初めて知って練習するのはライブの前日だから、当然、

本番で間違えるし、ドキドキしながら演奏しているので楽しくない。

ブーランなどはシラフで演ってられないので、酔っ払って出演する。ベースのみのりんが呆れ果てる。

こうしてバンド内が倦怠感まみれとなった初夏のある日、ブーランのロンドン留学を機に、

健康は「Amusement Club」で解散ライブを行い、何の未練もなく約4年の歴史に幕を閉じたのである。



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